千明@組曲横須賀
合唱と管弦楽のための組曲
横須賀

東芝EMI PCD1010

昭和57年、市制75周年の記念事業の一環として制作されました。
作詞は、児童文学者であり詩人でもある栗原一登氏、作曲は日本オペラに精力的に取り組み、横須賀市民でもある團伊玖磨氏が担当しています。
本編のテーマは郷土横須賀の過去、現在、未来となっており、伝統の囃子や歴史的史実などを盛り込んだ雄大な合唱組曲となっています。初演は横須賀交響楽団、横須賀市合唱団体連絡協議会合唱団、横須賀少年少女合唱団によって行われました。ともに横須賀を代表するアマチュアの団体
尚、この両氏による郷土賛歌は「北九州合唱組曲」、「唐津合唱組曲」、「組曲横須賀」の三部を成しています。

プログラム

8章の詩を5楽章形式の組曲作品としています。合唱は混声合唱と児童合唱からなります。
  1. 1.序章ふるさとよ 2.黒船来る
    詩の第1章、第2章がまとめられています。ホルンによる力強い動機付けが行われた後に、横須賀の位置や自然を歌う”ふるさとよ”の合唱に入ります。中間部では近代日本の幕開けを歌った”黒船来る”の合唱に受け継がれます。
  2. 3.衣笠城跡
    三浦氏の栄枯盛衰の舞台であった衣笠城址の、静寂な中に忍ばれる過ぎし日の戦いの面影を女性三部合唱、男性四部合唱により叙情的に歌われます。
  3. 4.谷戸の物語 5.祭り(虎踊り)
    詩の第4章、第5章がまとめられています。前半では本市の特徴的な地形である谷戸に伝わる明治の話を、後半では横須賀の代表的な祭りである「虎踊り」が科白を交えて歌われています。又、この楽章では打楽器に和楽器が用いられています。
  4. 6.白きかもめ(弟橘媛命追慕)
    日本武尊の東征の為に走水で海に身を投じた弟橘媛命の物語を、白かもめに気持ちをたくす形で歌い上げられています。ここでの旋律はこの組曲の白眉とも言えるでしょう。
  5. 7.コンニチハ(港で) 8.終章この手で
    詩の第7章、第8章がまとめられています。前奏に続き児童合唱により”コンニチハ”により横須賀の現在が、続くファンファーレにより始まる横須賀市歌の旋律とともに未来が歌い上げられています。そして最後に第1楽章の動機が高らかに演奏され終曲となります。尚、横須賀市歌の作曲も團伊玖磨氏の作曲によるものです。

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